忍者ブログ
会話のみのものや短いものを置いておく場所です。 CPはほぼ快新。別CPの場合は注意書きがあります。
[38]  [37]  [36]  [35]  [34]  [32]  [31]  [30]  [29]  [28]  [27
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。




精神的KID≠快斗です。
苦手な方はご注意を。

拍手その7の設定です。


* * *






馬鹿馬鹿しいことだと言われるのだろうか。


それでも、嫉妬してしまうのだ。


日の光の中で笑う彼を。
真実の姿で生きる彼を。


誰よりも近くで観れるその存在に。


「キッド」

鏡の前に立って、自分の姿を睨みつける。
鏡に映っているのは「快斗」じゃない。白い姿をした「私」

「なんですか?快斗」

もちろん、呼び出された理由は分かっている。
今晩、彼と会ったから。手加減なしの「ゲーム」を楽しんできたから。

それが分かっているからワザと挑発した。
鏡を割ろうする腕を抑えつけたのか、手を強く握りしめていた。鏡を割ったところで「私」は消えない。私の想いも。それを「快斗」は知っているのだ。

「お前に新一を渡すつもりはねぇ」
「おや、名探偵は快斗のものではないでしょう?」

だからと言って、私のものでもない。

私だけど、私じゃない。
私と同じ存在なのに、違う存在。私はあくまでphantom――「幻影」なのだから。
彼に触れる事も、近寄る事も許されないのだ。

嫉妬に狂った「快斗」の顔。
そうか、もう、狂わされているのか、「私」も「快斗」も…彼によって…。

「…ぜってぇ新一は渡さない」
「それはこちらの台詞です」

光の中の自分。真実の姿でいられる自分。『光』である彼の隣に立てる自分。
「私」では願う事すら叶わない夢。

あぁ、それなら…

彼を闇へと誘えばいいではないか。
闇へと誘い、捕らえて離さない。

「光」がなければ「闇」は生まれない。「闇」は常に「光」を求め続けているのだ。

黙って月を見上げる「快斗」の横顔を見た。
もし、「私」が彼を無理やりにでも奪ったらどんな顔をするのだろうか。

クスッと笑みを零すと快斗は嫌そうな顔をして、鏡を布で覆った。
これで姿を見ることはできない。

それでも、「私」は「快斗」と共にいる。

自分の一部なのに、違う存在。

自分なのに、名探偵の瞳に「快斗」が映ったのだと思うだけで闇が更に濃くなる。


馬鹿馬鹿しいと言われるだろうか。

phantomのクセに彼に恋い焦がれるこの心を…。







* * *


KIDsideです。
ここから拍手7へとつながるつもりです。

快斗sideをベースに書いたから書きやすかったー…かな?


PR
この記事にコメントする
name
title
font color
mali
url
comment
pass   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
最新記事
(12/09)
(06/21)
(05/24)
(02/14)
(11/29)
ブログ内検索
カウンター
忍者ブログ [PR]