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会話のみのものや短いものを置いておく場所です。 CPはほぼ快新。別CPの場合は注意書きがあります。
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※DQ4のパロで、快新です。
ゲームのネタばれがありますのでご注意ください。










鼻を刺す鋭い匂いに新一は思わず顔を顰めた。
辺りを見渡せば、綺麗に咲き誇っていた花々は踏み荒らされ、川は毒が溢れ、家は燃やされていた。

「何だよ…これ…」

村の人々はどこに行ったのか、と探してもどこにも見当たらない。

「らん…蘭は…?」

俺を守ると言っていた。本当は守られるべきなのは俺じゃないはずなのに。
どうして彼女が俺を助けるなんて…それに…

「誰を探しているんだ?」

突然かけられた声に新一は体を固くした。
聞き覚えのある…でも、似ても似つかぬ冷たい声だ。

ゆっくりと振り返ると、そこに立っていたのは一人の青年。

「あ、なたは…」

黒い髪に人懐っこそうな笑顔。ただ、その笑顔は今朝見たものとは違っていた。
道に迷ったと言っていた。外の話を沢山してくれた。いつか外に出てみたい、と言った俺の話を真剣に聞いてくれた。
なのに…

「貴方が…貴方が村を襲ったのか」
「正解。流石だね」

笑っているのに、目が笑っていない。まるで獲物を捕らえた獣のような目だ。
ゆっくりと近寄ってくる青年から新一は逃げるように後ずさった。
それでも、あっという間に追いつかれてしまった。グイッと顎を強く掴まれ、冷たい目に自分の姿が映っているのが見える。

「ほんと、綺麗な目…やっぱりさっきのは偽者だったか」
「偽者…?」

まさか…と思いいたる事があって、顔が青くなるのを感じた。
確か、蘭は…モシャスが出来る…と言っていなかったか。自分そっくりに姿を変えていた………まさか…。

「お前じゃなくてよかったよ、殺してしまうには惜しいからな」

楽しげに新一の顔の淵をなぞっていく。冷たい指。あぁ、この人は…人間じゃないのか。だからこんなに冷たいのか。

「その、偽者は…」
「さぁ?」

その瞬間、怒りで頭の中が真っ赤に染まった。

「ッ…」
「おっと」

腰に差した小刀に手をかけ、男の喉を狙うつもりが、あっさりと腕を取られた。
思った以上に強い力に抵抗することもできない。

「危ないなぁ…」

悔しさに唇を噛みしめ、無力な自分に腹が立った。

「これで、殺せるとでも思ってるの?」

小刀をおもちゃのように手でくるくるとまわして、その切っ先を新一の喉元にあてた。

…殺される。

それでもいいかもしれない。それなら、蘭やみんなの所へ行ける。
でも…この男だけは許さない。最後の最期まで、睨みつけてやる。そうしたら、来世でもなんでもいい。こいつを殺せるかもしれないから。

最後の抵抗だと捉えたのか、男はただ楽しげに笑った。

「やっぱ今殺すのは惜しいな」

小刀から手を離して、そのままグッと顔を近づけた。

「今は殺しはしない。だが、次会う時は覚悟しておくんだな」

それまでに強くなって、俺を殺しにこい。

「その時にお前が負けたら…お前は俺のモノだ」

お前が望んでいた自由も、何もかもを奪って俺だけのモノにする。
予言なんて関係ない。

「待ってるよ、新一…」

思ったよりも暖かい唇がそっと新一のそれに触れた。
思わずぎゅっと閉じた目を開いたときには、そでに男は姿を消していた。


――…そして来たる再会の時に備え、新一は旅に出たのだ…






***


主人公新一ばーじょん!

あ、快斗の名前出すの忘れてた。
鬼畜そうな男は快斗さんですよー…
でも、DQのパロって言ってる割には結構話は捏造してたり…。

書いてて楽しい~vv



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