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会話のみのものや短いものを置いておく場所です。 CPはほぼ快新。別CPの場合は注意書きがあります。
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好き、なんだろうか。


目の前でぐっすりと眠る人物を見つめて、怪盗は小さく嘆息した。

月明かりで更に白くみえる肌。サラサラと流れるような黒髪。折れそうなほど細い体。宝石のような瞳は閉じられたままだ。
綺麗な人。男……そう、男なのだ。しかも探偵。

それで、「好き」?


………。


いやいやいや、そんな筈はない…と思う。


「……」


静かに眠る探偵の頬に触れそうになって、慌てて手を引いた。

……何をしているのか。

何故、ここにいるのか…。まぁ、気づいたらここにいた。というやつだ。
ふらふらと虫が誘蛾灯に誘われるようにここにいた。

探偵なのに。男なのに。
しかも俺は怪盗で、もちろん男。
世の中にはそういう趣味の人もいる。だが、俺自身がそうなのか、と言われたら迷うことなく「否」と答える。
嗜好としてはストレートな筈だ。でも、今の俺はなんだというのか。

相手が寝てる時間に家に押しかけて、寝顔を見つめてる。
真っ直ぐ見詰められれば胸の辺りがドキドキと音を立てる。
偶然すれ違ったら振り向かせたくなる。


「……ん…」


少し身動ぎしただけで体がビクッと震えた。…我ながら、情けない。

心なしか、寝苦しそうだ。あぁ、俺がこんなに見ている所為かな。怪盗に見つめられるのは嫌?
…嫌、だろうな…。
自分で勝手に結論を出して、苦しくなった。


「好き、だよ……新一」


口に出してしまえば何故だか心が軽くなった。


…やっぱり、「好き」だったのか。


あぁ、それでも、きっと叶わない。


心が軽くなったのは一瞬で、すぐに黒いもので覆い尽くされた。


ふわり、とカーテンが揺れる。


「では、また月の綺麗な晩に……お会いしましょう、名探偵」


白い影が音もなく消えた。





***

前も書いたことのあるような気がする…?
似たようなのは何度か書いてるのかな。
迷ってる快斗クンが好きです…。そして、新一さん…一言も話してない。寝てるから…。
そういえば、これも夜這いっていうんでしょーか…。

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